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2010.09.25 (Sat)

バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ

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 引き続きクラシック万歳!!



イヤホンやヘッドホンでの視聴をお勧め致します。



バッハのピアノ( クラヴィア )協奏曲5番 Largo 


「最近 車の中でよくバッハ無伴奏バイオリンソナタのレコードをかけて聴いているんです。」「子供が帰ってくるとバッハを聴きながらおやつを食べるんです。」など若い世代のこのようなお話を耳にし初めは驚きました。
以前、ドラマ‘ 喰いタン ’でクラヴィア (ピアノ) 協奏曲第5番のLargoがテーマ曲として使われていました。東山紀之扮する主人公の探偵が、趣味でバッハ無伴奏チェロ組曲第1番のPrelude (前奏曲) をいつも弾いていましたが、とてもカッコ良かったです。そういえばキムタク (スマップ)はグレン・グールドのファンでよく聴くのだそうです。お子さんは、ヴァイオリンを習っているのだとか…。






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(2008/12/24)
グールド(グレン)

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天才グールドのバッハのピアノ協奏曲はCDも出ている。
You Tubeでは演奏している様子いろいろ見る事が出来る。後にブラームスの協奏曲の解釈をめぐってグールドが一切演奏活動を止めてしまうきっかけを作る事になったバーンスタインと共演している映像も残っている。存在感のある若き日の二人によるバッハのピアノ協奏曲第1番の競奏・共奏が見事だ。
ヴァイオリンを習っている人のお馴染みのヴァイオリン協奏曲第1番 ( 鈴木の教本7巻に出てくる ) は、バッハ自身がクラヴィア( ピアノ )用にピアノ協奏曲第7番として、書き換えた。



韓流ではチャン・グンソクが、ドラマ‘ ベート―ヴェンウィルス ’で、こわーい指揮者(モデルはチェリビダッケ?)と対抗する若手指揮者を演じていましたが、イケメンとクラッシック音楽は似合うのでしょうか(笑)。
イケメンというのではないのかも知れませんが、元首相小泉純一郎氏は「キラキラ星位なら…」とTVでヴァイオリンを弾いて見せたり、ⅩJAPANも聴くけれど歌舞伎もオペラも見に行くと言っていました。
女性では最近、資生堂リバイタルグラナスのコマーシャルで、白いドレスを着て美しいモデルとして ‘クロイツェルソナタ ’と言われるベートーヴェンヴァイオリンソナタ第9番弾いていたのは、チャイコフスキーコンクールの覇者 諏訪内晶子さんでした。
気を付けて見ていると、TVやコマーシャルでは、たびたびクラシックが使われていたり、それをアレンジしたりされている様です。J-popの世界でも、カバー曲としてクラシックが歌われていたりパッヘルベルの‘カノン’のコードを使って大ヒットさせている某アイドルグル-プもいる様ですが、時や場所を超え、いいものはいい!ので、これからの若い皆さんもジャンルの区別なく、クラシック方面も大いに楽しんで欲しいと思います。
クラシック音楽はバターくさい、ヴァイオリンはお金持ちのやるもの、という昔の様な偏見はもうさすがになくなりましたが、まだまだ堅苦しい、インテリやクラシックマニアの楽しみに限られています。勿体ない…。先にご紹介した奥さんの様に自然体で、普通のお母さんや子供が、‘ 日常の豊かな楽しみ や 一服の清涼剤 ’として、上手く取り入れて聴いたり弾いたりして欲しい。
日本人というのは、世界中の美味しいものを何でも食べてみるような持ち前の好奇心と、それを消化して自分達のものにしてしまおうとする強靭な胃袋を持っている――ミシュランの三つ星レストランはフランスを抜いて日本が最多となったという事で、美食王国と言ってもいいと思いますが――きっと美味しいものや美しいものを好む美意識の高い貪欲な民族であると思うからです。








バッハの無伴奏は一つの楽器だけで旋律を奏でる、という意味でモノトーンの世界で、ある種の静寂感に貫かれている。けれどよく聴いてみるとそこには、幾つかの旋律が複雑に絡み合い、追いかけ合い、対話をしながら和声的に進行し、多彩に音楽を織りなしていく。( 和声的対位法による多声的な様式。) 人の手による人工の造形物なのにバッハという天才にかかると、そこには自然界の又は神秘のとでも言いたくなるような調和と均衡が保たれた美しい世界が広がり、その音楽に身をゆだねる事は脳の快感ですらある。また一方、声楽を聴いているかの様に切実に、人間的な感情を語っているようなところもあり、たった一つの旋律楽器のその音色に引き込まれ集中せざるを得ないような、何か求心的な精神――善きもの――に導かれているような心地よさとともに、‘生’の喜び、苦悩、慰め、カタルシスといったようなものも味わうことのできる、至福の一曲である。( 第1~6番のいずれも最初の部分=前奏曲Preludeは、印象的で聴きやすいです。)




バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)
(2007/06/20)
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(1999/09/22)
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※上記はこの曲を世に紹介した事でも功績のある巨匠カザルスの名盤。録音は古い。下記のアルバムは和声的な響きが楽しめるビルスマの古楽器によるお勧め盤  


  



バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ(全6曲)バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ(全6曲)
(2001/10/24)
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    シェリングの弾く、無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番
    フーガ( アレグロ )

バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータは演奏会だけでなくプロへの登竜門となるコンクールや音大受験などで課せられる機会が多い。つまりテクニック的に非常に難しく、音楽的な解釈や内容も問われ、伴奏が付かないので己のむきだしの音といやがおうでも対峙するところとなり、甘いところがそのまま演奏に反映されてしまうという誤魔化しのきかない曲である。
曲はほとんど和音で出来ているので、それらすべての音が、倍音を伴う様な純正音程に美しく響くよう、調律師のように細心の注意をはらって練習しなければならなず、しかもバッハ自身がヴァイオリンの名手だった、と思えるのだが腱鞘炎になるのもいとわず和音を一つももらさずしっかり押さえ、かつ弾き飛ばし、難しい音も簡単な音も区別なく、常に安定して美しく完璧に響かせることが要求される。おまけに、横に連なるメロディーラインを美しく出すためには、縦に並んでいる和音の構成音の中から、旋律を担っている音符一個だけを浮き立たせる様にし、同様に残りの音もそれぞれの受け持ちの声部に弾き分けなれば聞こえてこないところが、最も苦労するところだ。そしていざ本番になると、これらの似たような和音の羅列で出来たこの曲は、今のところすべて暗譜で弾くことが慣習となっている。(演奏会で間違えでもしたら直ちに演奏者も聴衆も息が止まる様な体験をすることになる!?)
また、教会の音楽を書き続けたバッハを弾くに当たり、そのスケールの大きさ、高い精神性、懐の深さを構築・表現するには、テクニックの面だけで片付けられるものでもなく、‘神の存在’ と ‘自分’ という風に位置付けて、演奏者の、それ相応の人生経験・知識、また迫力のある生き様といったものさえ問われるのかも知れない。
……とこれはすべてシェリングの――合理的で非のうちどころのない完璧なテクニックの美と不屈の魂の音色、そしてその向こうにある崇高で愛にみちた自由で平和な境地に至るような高い理想を持った演奏――を聴いて感じるところなので、これが、バッハ像なのか彼自身の個性なのかは分からない。が、私は、シェリングのバッハを模範とし、それを手本に繰り返し聴きながら、ボーイング、ヴィブラート、アーティキュレーションなど一音一音すべてをチェックしては真似をし ――絵画でいえば模写に当たる――悪戦苦闘した、若き日の辛くも懐かしい思い出とともに時々このレコードをかける。

   
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲)バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲)
(2005/06/22)
クイケン(シギスヴァルト)

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レオンハルト (チェンバロ奏者) のもとで古楽器の先駆的役割を担ってきたバロックヴァイオリンの名手、ジギスバルト・クイケン。 (先日つくばのノバホールにも来てくれた。) バロック楽器の弓は軽く、弦 (羊の裸の腸) は張りが弱いので音量こそ出ないものの、ピュアな澄み切った音 (ヴィブラートをむやみにかけない為。) 、放物線を描くように良く伸びていく弾力のある音、 音の発音の切れのよさ、はモダン楽器を上まわる。手の力を入れずとも和音は柔らかくよく響くので、低音などは通奏低音の役割を楽に果たしている。こんな事ならバロックの音楽は、初めから楽器を古楽器に持ち替えた方が無駄な努力をしなくていいのに、と思う。学生時分によく弾かれる無伴奏パルティ―タ第3番のLoureなどは、こんな素敵な弾き方があるのか、と思わずバッハの生きた時代にタイムスリップする。確かに現代楽器で弾く時、ヴァイオリンの美しく気品のある音色自体を楽しむ人もいるだろうし、エネスコ、シゲティー、ミルシュテイン、ハイフェッツ、パールマン、クレーメル、ムター、若いところでは五嶋みどり、ヒラリー・ハーンと弾く人の個性・考えが表現されやすく、そこを聴くのが面白いのは事実である。( バッハ無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番シャコンヌの部分は特に有名でそこだけをダイジェストで録音される事も多いので、You Tubeや試聴などで聴き比べをすると面白いです。)このように、彼らによってストイックで精神的に弾かれる事が多かったバッハ無伴奏だが、クイケンのオリジナル楽器によるパルティータの演奏などは、バロック時代の‘ 舞曲である事 ’ を再認識させる様な古雅な世界に聴く者を誘い、石でできた教会や王宮や劇場にいるかのようにバッハを聴き、その時代に思いをはせる事ができる、という 新たな楽しみを与えてくれた。








 引き続きクラシック万歳!!

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